読谷村・都屋でカフェを夫と営む塚田敦子さんは、東京から沖縄に移り住んで9 年目を迎えた。慣れ親しんだ都会生活から大きく変化した沖縄の日常は、新鮮でもあり、驚きの連続だったとか。「沖縄に来てまず驚いたのが、食卓で普通に作家のうつわを使っていることでした」。東京時代は量産モノの食器を主に使っていたという彼女は、日常的に作家モノを使う沖縄の食卓に刺激を受け、工房や陶器市に通い、手作りのうつわを集めるようになったという。休日のこの日、塚田さん一家は、家族5 人でタコスパーティーを開いた。丸皿、角皿、サイズも大小様々なうつわを並べた食卓は、メキシコ料理ならではのカラフルな色彩も加わり、絵画のような華やかな世界となった。「絵付けが大胆なヤチムンは地元の食材を使ったメキシコ料理にも合うんですよ」と楽しそうに食卓をセッティング。テーブルに並ぶうつわ一つひとつに思い入れが深く、作り手の顔が思い浮かぶという。塚田さんが沖縄で出会った作家さんたちも一緒に、食事会を楽しんでいるようだった。